大学時代に住んでたワンルームを退去したとき、敷金8万円のうち3万円しか返ってこなかった。内訳を見たら「キッチン特別清掃1.5万円」「浴室カビ除去1万円」「クロス汚れ補修0.5万円」。要するに掃除をサボったツケが5万円。バイト何時間分だよって話。

その悔しさをバネに、次の引っ越し(社会人1年目の時)では退去前に本気で掃除した。計画を立てて、1週間かけて場所別に攻略。結果、敷金6万円がほぼ全額返ってきた。不動産の立ち会い担当者に「きれいに使ってますね」って言われたときの達成感、半端なかった。

あの経験で学んだことを全部書く。退去掃除は「どこを」「どの程度」やれば敷金が返ってくるかの勝負。闇雲にやっても効率が悪い。ポイントを押さえれば、洗剤代3,000円くらいで数万円を取り戻せる。

まず知っておくべき敷金返還のルール

退去掃除の話をする前に、大前提として知っておくべきルールがある。

「通常の使用による汚れ」は大家(オーナー)負担。これ、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で定められてる。つまり、普通に生活してて自然についた汚れ(日焼けによる壁紙の変色、家具の設置跡、畳の経年劣化など)は、入居者が負担する必要がない。

逆に「入居者の過失や注意不足による汚れ」は入居者負担。タバコのヤニ、画鋲やネジの穴(小さい画鋲は通常損耗の範囲内という判例もある)、掃除を怠ったことによるカビや水垢、ペットによる傷など。

つまり退去掃除の戦略はシンプル。「自分の過失に見える汚れ」をできるだけ消して、「通常損耗」の範囲に見せること。特にキッチンの油汚れと浴室のカビは「掃除を怠った結果」と判断されやすいから、ここを重点的にやる。

キッチン:最も差がつく場所

キッチンは退去費用が最も高くなりやすい場所。特にコンロ周りの油汚れと換気扇。ここがきれいだと印象がグンと良くなる。

  • コンロ天板:重曹ペーストで油を分解→スポンジでこする→水拭き。焦げ付きはクレンザー(ジフ)
  • 五徳:外してセスキ炭酸ソーダ+お湯でつけ置き1時間→歯ブラシでこする
  • 換気扇フィルター:セスキ水につけ置き→ブラシ洗い。交換式なら新品に交換(300円で印象最高)
  • シンク:クレンザーで全体を磨く→水垢はクエン酸スプレー→仕上げに水拭きでピカピカに
  • 排水口:ゴミ受け洗浄→パイプユニッシュで排水管もきれいに
  • :キッチン用マジックリンスプレー→5分放置→雑巾で拭き取り

キッチン掃除の詳しいやり方は油汚れの落とし方にまとめてあるから参考にしてみて。

浴室:カビが勝負を分ける

浴室はカビさえなければOKと言っても過言じゃない。逆にカビがあると「掃除を怠った」と判断されて費用を請求されるリスクが高い。

  • ゴムパッキンの黒カビ:カビキラー+ラップパックで徹底除去。1回で取れなければ翌日再挑戦。最優先で対処すべき場所
  • 天井のカビ:クイックルワイパーにカビキラーを含ませて拭く。直接スプレーは危険
  • 鏡の水垢:クエン酸スプレー+ラップパック15分→スポンジでこする
  • 浴槽:クレンザーで磨く。黄ばみがあればオキシクリーンつけ置き
  • 排水口:髪の毛除去→パーツ分解洗い→パイプクリーナー
  • 蛇口・シャワーヘッド:クエン酸でピカピカにする。蛇口がきれいだと全体の印象が上がる

トイレ:尿石と床の飛び散りに注意

  • 便器内の黄ばみ・尿石:サンポール+トイレットペーパーパックで30分放置→ブラシ
  • 便座の裏:お掃除シートで念入りに拭く。ここ見られる
  • :便器周りをクエン酸水で拭く。尿の飛び散りが染みになってることがある
  • タンク上の手洗い部分:水垢が溜まりやすい。クエン酸で拭く
  • 換気扇:ほこりを除去。歯ブラシでフィルターの目詰まりを取る

居室・玄関

  • 壁のネジ穴:ホームセンターの壁穴補修材(ティッシュ+木工用ボンドでも代用可)で埋める。小さい画鋲の穴は通常損耗の範囲内なので気にしなくてOK
  • 壁紙の汚れ:メラミンスポンジ(激落ちくん)で軽くこする。ただし強くこすると壁紙が毛羽立つから注意
  • フローリング:水拭き→乾拭き。目立つ傷があればフローリング用補修クレヨン(300円)で目立たなくできる
  • 巾木(はばき):床と壁の境目の板。ここにほこりが溜まってる。水拭きで
  • 玄関:靴箱の中のほこり除去、たたきの水拭き
  • 窓・サッシ:ガラスクリーナーで窓拭き、サッシの溝のほこりと砂を歯ブラシで掻き出す
  • エアコン:フィルターのほこり除去、本体の拭き掃除

退去掃除スケジュール(1週間計画)

何日前場所所要時間使う洗剤
7日前換気扇・エアコン1時間セスキ、中性洗剤
5日前キッチン全体2時間重曹、セスキ、クレンザー
4日前浴室2時間カビキラー、クエン酸
3日前トイレ1時間サンポール、クエン酸
2日前居室・窓・壁1.5時間メラミンスポンジ、ガラスクリーナー
前日床の仕上げ・玄関1時間フローリング用クリーナー
当日最終チェック・ゴミ出し30分雑巾

1日あたり1〜2時間ずつ。まとめてやると丸一日かかって心が折れるから、分散させた方が確実にやりきれる。

れんの失敗メモ

1回目の退去で失敗したのは「ゴミ出し」。退去日に大量のゴミ袋が出たけど、ゴミの日じゃなかったから持っていけなかった。結局ゴミの処分に別途費用がかかった。退去日とゴミの日のスケジュールは事前に確認しておくこと。粗大ゴミがある場合は2週間前には予約が必要。

退去掃除に必要な洗剤リスト(合計約3,000円)

アイテム使う場所価格
重曹キッチンの油汚れ100円
セスキ炭酸ソーダ換気扇・五徳100円
クエン酸水垢・鏡・蛇口100円
カビキラー浴室のカビ500円
サンポールトイレの尿石200円
クレンザー(ジフ)シンク・浴槽200円
パイプユニッシュ排水口300円
メラミンスポンジ壁紙の汚れ100円
ガラスクリーナー300円
スポンジ・雑巾全般300円
合計約2,200円

2,200円の投資で数万円の敷金が返ってくる。こんなにリターンの高い投資、他にないと思う。

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